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建築費高騰時代に求められる「コストコントロール」という考え方

2026.01.28 UP

建築費の高騰が続くなか、「今は建て時ではないのではないか」「当初想定していた建築予算では難しいのではないか」と、不安を感じているオーナー様も多いのではないでしょうか。

確かに、近年は資材価格や人件費の上昇により、建築費全体が高止まりしています。

しかし、本当に重要なのは 建築費が高いか安いかではなく、その建築費の中身が計画内容や将来性に対して納得できるものになっているかという点です。

建築費が上昇している今だからこそ求められるのは、価格の変動に振り回されることではなく、
設計・仕様・工程を整理し、無駄を抑えながら適正なコストで建築を進める「コストコントロール」の考え方 です。

本コラムでは、単なる値下げやグレードダウンといった短絡的な対策ではなく、建築計画の初期段階からコストを整理し、将来の修繕費や運用コスト、資産価値まで見据えた「実務目線の建築費コントロール」 について解説します。


① なぜ今、「建築費が高い」と感じるのか

現在、建築費が高騰している背景には、資材価格の上昇、人手不足の深刻化、物流コストの増加といった短期間では解消されにくい構造的な要因があります。

これらは一時的な景気変動ではなく、今後も一定水準で続く可能性が高いと考えられており、「もう少し待てば建築費が下がるかもしれない」という判断が、必ずしも有効な建築費対策とは言えない状況です。

だからこそ今、求められるのは、建築費が下がるのを待つ発想から建築条件や計画内容を整理し、限られた予算の中で最適な建築計画を導き出す発想への切り替えです。

建築費高騰時代においては「いつ建てるか」以上に「どのように建てるか」を考えることが、後悔しない建築判断につながります。

② コストコントロールとは「削減」ではなく「整理」

「コストコントロール」と聞くと、「とにかく建築費を安くする」「仕様を落として費用を削減する」といったイメージを持たれる方も少なくありません。

しかし、建築におけるコストコントロールの本質は、単なる建築費削減やグレードダウンではありません。重要なのはコストコントロール=削減ではなく、計画内容を整理すること です。

特に、建築計画の初期段階で次の4点を整理できているかどうかが建築費の総額だけでなく、完成後の修繕費や運用コストにも大きな影響を与えます。

延床面積や建物ボリュームは、立地や事業計画に対して適正か
構造形式は、用途や収益性に見合った選択になっているか
仕様・仕上げは、短期的な見た目だけでなく将来まで見据えているか
設備計画は、過不足なく、維持管理を考慮した内容になっているか

これらを計画初期に整理することで無理に建築費を削らなくても、結果的に建築費を抑え長期的なコスト負担を軽減することが可能になります。

建築費高騰時代におけるコストコントロールとは「安く建てること」ではなく無駄を生まない建築計画をつくることに他なりません。

③ 設計・仕様でできるコストコントロールの実務視点

建築費のコストコントロールにおいて、最も重要な判断が行われるのが設計・仕様の検討段階です。
この段階での判断は完成後に簡単にやり直すことができず、将来の修繕費や維持管理コストに大きな差を生みます。

例えば、

初期の建築費を抑えることを優先した結果、短期間で大規模修繕が必要になる仕様
見た目やデザイン性を重視しすぎたことで、維持管理コストが高くなる外装計画

こうしたケースは建築計画中には気付きにくく、完成後に初めて負担として顕在化することが少なくありません。

だからこそ設計・仕様を検討する際には「今いくらかかるか」だけでなく「建てた後、どれだけコストがかかり続けるか」という視点が不可欠です。

④ 見積書で見るべきコスト調整のポイント

建築費をコントロールするうえで見積書の読み方・判断の仕方は非常に重要です。

見積書を比較する際つい総額の安さだけで判断してしまいがちですが、金額の大小だけで建築会社を選ぶことは大きなリスクにつながる可能性があります。

特に、次のような点は必ず確認しておきたいポイントです。

「一式」表記が多すぎず、内容が具体的に示されているか
使用する仕様や数量が明確に記載されているか
将来的に設計変更や追加費用が発生しやすい項目はどこか

これらが不明確な見積書の場合、工事が進んだあとに追加工事や増額変更が発生しやすく、結果的に建築費が膨らむケースも少なくありません。

建築費高騰時代において重要なのは、「安い見積」ではなくなぜその金額になるのかを説明でき、納得して判断できる見積書です。

見積内容を理解し判断軸を持つことができれば、不要なコスト増やトラブルを未然に防ぎ、結果として最も確実な建築費のリスク対策につながります。

⑤ 工事の進め方で変わるコストとリスク

建築工事において、工事が始まってからの設計変更や仕様変更はほぼ確実に建築費の増加につながります。

これは、資材の再手配や工程の組み直し職人の手待ち・段取り替えなどが発生するためで、
内容によっては当初想定していなかった大きなコスト増や工期延長 を招くこともあります。だからこそ重要になるのが工事全体を誰がコントロールしているのかという体制づくりです。

特に次の点は建築費を安定させるうえで欠かせません。

設計・施工・管理の役割が分断されていないか
判断や調整の窓口が一本化されているか

設計・施工・管理がバラバラに進む体制では情報共有の遅れや認識のズレが生じやすく、
結果として無駄な工程ロスや追加コストが発生しやすくなります。

⑥ コストコントロールの成否は「相談のタイミング」で決まる

建築費をコントロールするうえで、最も大きな分かれ目となるのが相談のタイミングです。
コストコントロールは、工事が始まってから対策しようとしても手遅れになるケースがほとんどで、建築計画の初期段階から動けているかどうかが結果を大きく左右します。

特に重要なのは、「誰に相談するか」そして「いつ相談するか」という2つの視点です。
この判断のタイミングで、建築費の納得感やリスクの大半は決まると言っても過言ではありません。

計画初期から専門家に相談することで、

事業計画に無理のない建築予算の設定
将来の修繕や運用を見据えた仕様・設計の整理
建築費だけでなく内容にも納得できる判断

が可能になります。

建築費高騰時代におけるコストコントロールとは、「後から調整すること」ではなく早い段階で整理し、正しい判断を積み重ねることです。

まずは計画の初期段階で相談することが、後悔しない建築計画への最短ルートとなります。


結論|価格に振り回されない建築判断のために

建築費の高騰は一時的な現象ではなく、今後も続く前提で建築計画を考える必要があります。だからこそ「建築費が高いから建てない」という判断ではなく、建築条件や計画内容を整理し「どう建てるか」を見極めることが重要です。

建築費をコントロールするために必要なのは価格だけを見ることではなく、設計・仕様・工程・管理を含めて建築全体を俯瞰した判断を行うことです。

鈴与三和建物は単に建物を建てる会社ではありません。

設計・工事・管理、そして将来の修繕や運用までを見据え、オーナー様が納得できるコストで納得できる建築判断を行うためのパートナーとして伴走します。

建築費高騰時代において価格に振り回されない建築計画を実現するためには、早い段階で相談し、正しい判断軸を持つこと が何よりの対策です。

その第一歩としてまずは一度、建築計画についてご相談ください。


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