マンション・ビルの外装修繕で知っておきたい『予防保全』と『事後保全』とは?メリットや注意点など特徴を詳しく解説
2025.05.06 UP
賃貸マンションやビルの建築で土地活用している方、これから土地活用する方は外装修繕に関して「予防保全」の重要性や「事後保全」との違いを知っておくことが重要です。
適切に予防保全することにより、資産価値を維持し建物の長寿命化に繋げることが可能となります。
逆に、適切な保全ができなければ資産価値の低下や建物の寿命を縮めてしまう可能性もあります。
そこで本記事では、マンションやビルの外装修繕に関連して知っておきたい「予防保全」と「事後保全」について、メリットや注意点など特徴を紹介します。
Contents
外装修繕で把握したい「予防保全」のメリットと注意点

はじめに、外装修繕に関連して知っておきたい「予防保全」のメリット・デメリットなど特徴を解説します。
予防保全のメリット
外装修繕について、予防保全を選択するメリットは、次の5つです。
- ・雨漏りや外壁の剥落などトラブルを未然に防げる
- ・建物の外観や機能を保つことができる
- ・資産価値の低下を防ぐことができる
- ・突発的な修繕費の発生を防ぎ費用を平準化できる
- ・外装修繕の工事計画を適切に立案できる
雨漏りや外壁の剥落などトラブルを未然に防げる
予防保全は、外装に関わる次のようなトラブルの発生を未然に防ぎます。
- ・雨漏りによる建物の劣化
- ・劣化による外壁の剥落
- ・鉄筋が腐食する原因となる白華現象
こうした問題は、顕在化する頃には深刻な損傷になっていたり、通行人にケガを負わせる事態となる可能性もありますが、予防保全で事前に対策を取れば防ぐことが可能です。
>>関連コラム:白華(エフロレッセンス)とは?外壁修繕などマンションを守る4つの対策を解説│白華の問題点や原因も紹介
建物の外観や機能を保つことができ入居率の維持が期待できる
定期的なメンテナンスは、建物の外観や機能を維持することにもつながります。
建物の美観を保つことにもにつながり、入居者の満足度を高めます。
資産価値の低下を防ぐことができる
建物の老朽化を防ぎ外観の美観や機能性を保つことは、資産価値の低下を防ぐことにもつながります。
突発的な修繕費の発生を防ぎ費用を平準化できる

>「外装修繕」は、施工実績の豊富な鈴与三和建物株式会社までご相談ください
定期的に外装のメンテナンスをすることで、突発的な修繕の発生を防ぐことにもなります。
外壁の異常の発生について適切に把握できますので修繕計画を立てやすくなり、外装修繕に関する資金管理もしやすくなります。
外装修繕の工事計画を適切に立案できる
適切に外装の状態を把握することは、つぎのようなメリットにも関係します。
- ・修繕業者の選定や費用の調整などに十分な時間をかけられる
- ・補助金の利用など工事の時期を調整できる
外装修繕に予防保全を利用する場合、こうした特徴があります。
予防保全の注意点

一方で予防保全には注意点もありますので紹介します。
過剰なメンテナンスを実行する可能性がある
適切なタイミングでの計画を立てないと、必要以上に点検や清掃し過剰な修繕費用を要する場合があります。
不必要な修繕工事等を実施してしまう恐れもありますので、適切なアドバイスを受けられる業者の存在が重要です。
定期的なメンテナンスに管理の手間がかかる
不具合が発生してから行う修繕工事とは違い、適切なタイミングを意識しながら計画を立て実行していく必要があるため、工事スケジュールの管理や、維持管理記録の適切な保管など、管理上の手間が必要となります。
このように、マンションやビルの外装を予防保全する場合は、特徴を正確に把握する必要があります。
>予防保全のご検討は、鈴与三和建物株式会社までご相談ください
外装修繕で把握したい「事後保全」のメリット・デメリット

一方で外装修繕を「事後保全(問題の発生後に整備)」で対応する場合のメリット・デメリットなどの特徴は次のとおりで、主には予防保全とは反対の特徴を有しています。
【メリット】
- ・定期的なメンテナンスを避けることで短期的には費用がかからない
- ・定期的な修繕工事を実施する手間が軽減される
【デメリット】
- ・突発的に高額な修繕費がかかる恐れがある
- ・老朽化が進行しているケースが多い
- ・外装修繕の業者を選ぶ余裕がなくなる
- ・予防保全より高額な修繕費が必要になる場合がある
- ・安全性や機能低下で満足度が下がり退去率が上がる恐れがある
- ・外装の劣化が表面化し資産価値低下の恐れがある
- ・故障の発生が予見できず資金計画を立てにくい
定期的な点検やメンテナンスをせずに済むことから、短期的には手間や費用がかからない点はある意味では事後保全のメリットといえます。
一方で、事後保全は問題が発生してから対応することから、例えば外装からの雨漏りの問題が顕在化した場合は、すでに鉄筋の腐食が進行しているなどダメージを負っている可能性があります。
修繕費用が高くなる可能性もあり、結局手間と時間を要する場合がありますので、一般的には事後保全よりも予防保全の考え方で管理することが勧められます。
>事後保全?予防保全?迷ったときは、鈴与三和建物株式会社にご相談ください
まとめ

>>施工事例:おもてなしをデザインした賃貸マンション(大田区)
マンションやビルの外装修繕に関連して知っておきたい、「予防保全」と「事後保全」について解説しました。
- 予防保全:問題が顕在化する前に定期的に点検やメンテナンスをすること
- 事後保全:問題が顕在化してからメンテナンスや修繕をすること
紹介したとおり、同じ外装修繕でも選択する方針によって手間や費用が異なりますので、メリットや注意点を把握した上で方針を定めることをおすすめします。
>>関連コラム:大規模な修繕工事を実施するまえに考えるべきこと
どちらの管理方法がご自身に合っているのかはマンションやビルの管理方針によります。
どのように管理すればよいか迷っている方は、鈴与三和建物株式会社がお答えしますので、お気軽にご相談ください。