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【外壁塗料の5種類の特徴を紹介】選び方、よくある失敗やトラブル事例、オーナーが確認しておくべきチェックポイントも解説

2025.05.29 UP

外壁修繕を検討する場合、使用する塗料は仕上がりの美しさや耐久性に関係することから、十分に検討するべき要素のひとつです。

塗料の選び方によっては、施工後のメンテナンス費用に大きな差が生じるだけでなく、美観の維持にもつながり、入居者が快適に暮らせる環境づくりにも貢献します。

一方で、マンションやオフィスビルのオーナー様の中には、塗料選びなどの判断をすべて業者に任せてしまう方もいらっしゃいます。しかし、不動産経営を円滑に進めるためには、こうした細部にまで目を配る姿勢が重要です。

そこで本記事では、マンションやオフィスビルのオーナー様が外壁塗装で失敗しないよう、塗料の種類や特徴、選び方、よくある失敗・トラブルの例、さらに確認すべきチェックポイントまで詳しく解説します。

外壁塗料の主な種類と特徴の比較

はじめに、外壁塗料にはどういった種類があるのか把握するため、主な種類と特徴を比較表にしてご紹介します。

塗料の種類耐用年数費用特徴
アクリル5~7年安い施工費用は安価である一方、劣化の進行速度が早い。選択できる色が多くイメージ通りの外壁色を実現しやすい。
シリコン10~15年中程度耐久性と価格のバランスが取れていて、最も普及している。
フッ素15~20年やや高い高耐久高価格で、塗り替えの頻度を減らしたい場合に利用される。
無機15~25年高い汚れに強く、フッ素系塗料を超える耐久性を持つ。無機成分を含むため、一般に燃えにくく安全性に優れる傾向にある。

このように、外壁塗装に利用される塗料には複数の種類があり、また主に費用と耐久性は比例する傾向にあります。

なお、近年は有機塗料と無機塗料を混合して作る「ハイブリッド型」塗料も登場しています。
費用や特徴のいいとこ取りをしたい場合に検討しましょう。

外壁塗料の選び方6つのポイント

外壁塗料の選び方6つのポイント

続いて、外壁塗装に使用する塗料について、主な選び方のポイントを紹介します。

次の6つのポイントを考慮して選ぶと、最適な外壁塗料を選べます。

  • ・耐用年数で選ぶ
  • ・予算に合わせて選ぶ
  • ・見た目、色で選ぶ
  • ・機能性で選ぶ
  • ・外壁の素材に合わせて選ぶ
  • ・立地に合わせて選ぶ

耐用年数や予算に合わせて選ぶことで、コストパフォーマンスに優れた選択ができ、中長期的なメンテナンス費用を節約することが可能です。

>>関連コラム:マンション・ビルの外装修繕で知っておきたい『予防保全』と『事後保全』とは?メリットや注意点など特徴を詳しく解説

また、塗料によっては、見た目や色味に加え、遮熱効果や防カビ・防苔といった機能性を備えたものもあり、見た目の美しさを保つとともに、住まいの環境改善にもつながります。

加えて、沿岸部では塩害対策、幹線道路沿いではセルフクリーニング機能といったように、建物の立地環境や外壁素材に合った塗料を選ぶことが大切です。

外壁塗料選択に関する失敗やトラブルの事例紹介

外壁塗料選択に関する失敗やトラブルの事例紹介

最適な外壁塗料を選択できない場合、失敗やトラブルにつながる恐れもありますので、注意が必要です。

事前にトラブルを防ぐために、直面しがちな失敗をご紹介します。

  • ・想定よりも早く色あせ、劣化が進行した
  • ・塗装の下地が膨張し剥がれた
  • ・コーキングの打ち替えなど追加費用が生じた
  • ・イメージと異なる色に仕上がった
  • ・塗装後、すぐにカビや苔が付着した

このように、外壁塗料は選び方によっては各種トラブルにつながる恐れがあります。

トラブルを避けるためにも、最適な塗料を選べる、そして施工ができる業者に依頼することが重要です。

不動産オーナー向け、外壁塗料選択時のチェックポイント

記事の終わりに、不動産を所有している方に向けて、外壁塗料を選択する際に確認しておきたいチェックポイントがありますので紹介します。

  • Point1:見積書において、塗装の仕様がどこまで具体的に記載されているか
  • Point2:所有物件の維持管理計画にあった耐久性とコストのバランスが取れた塗料か
  • Point3:塗料に加えて、下地処理や施工範囲、保証期間も含めて比較しているか

見積書において、塗装の仕様がどこまで具体的に記載されているか

外壁塗装の見積もりでは、使用する塗料の種類等が把握できているかどうかが大切です
「塗装一式」といった曖昧な表記では、どの程度の耐用年数があるのか判断できず、施工後のトラブルにつながる恐れがあります。具体的な製品や性能についてしっかりと確認をしたうえで、費用と耐久性を踏まえて各社の見積もりを比較しましょう。

所有物件の維持管理計画に合った耐久性とコストのバランスが取れた塗料かどうか

塗料は「長持ちすればいい」わけではありません。。

>>関連コラム:大規模な修繕工事を実施するまえに考えるべきこと

あくまで、所有物件の維持管理計画・立地条件・収益バランスを踏まえた上で、耐久性とコストの適正なバランスをとることが、効率的な不動産経営の鍵となります。

塗料に加えて、下地処理や施工範囲、保証期間も含めて比較しているか

外壁塗料は、塗料に加えて次のとおり異なる要素も関わります。

  • ・下地処理の内容(ひび割れ補修、シーリングの打ち替えなど)
  • ・施工範囲(外壁、屋上、金属部分の取り扱いなど)
  • ・保証期間(塗料の保証期間に加えて、施工の保証期間など)

どの点まで含めた見積もりなのか、また施工中に費用が高くなることが判明する要素はあるのか、といった点まで含めて確認しましょう。

まとめ

外壁塗装に使用される塗料の種類や特徴について解説しました。

外壁塗料は一見地味ながら、建物の寿命や価値にまで関わる重要な投資対象です。

塗料の選定から施工までを一括して業者に任せることも可能ですが、建物の現状や維持管理計画を踏まえたうえで、最適な塗料をオーナー自身が主体的に選ぶ姿勢が重要です。

現在ご相談中の工事業者だけでなく、**第三者的視点で他社に見積もりを依頼する「セカンドオピニオン」**も有効な手段の一つです。
塗料の選び方や見積もりの内容にご不安がある方は、90年以上にわたり不動産に携わってきた鈴与三和建物株式会社まで、どうぞお気軽にご相談ください。

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